あるところに、コンテンツの著作権を管理している利権団体がいました。ある日のこと、著作物の私的利用の範囲に入るかどうか微妙な使い方をしているユーザに使用料を請求してみたら徴収できてしまいました。利権団体はビックリして、さけびました。
「これはすごい! 高い金が取れるぞ!」
利権団体は次の日も、使用料を徴収しました。また次の日も、また次の日も、毎日使用料を徴収して回りました。おかげで貧しかった利権団体はあたらしいビルに住み、おいしいものを食べ、きれいな服を着ることができました。
「おれもずいぶんお金持ちになった。でも、おれよりも大きい家に住み、おれよりも高い服を着ているやつはおおぜいいる。ユーザがもっとたくさんの使用料を払ってくれればいいのだが。・・・まてよ。あのユーザたちはダウンロードしたコンテンツをPCや携帯プレイヤで再生しているにちがいない。そうだ、それを違法ということにすれば、おれはもっと金持ちになれるぞ」
利権団体はそう思って、すぐにユーザによるダウンロードを違法化させました。
でも、使用料など入って来ません。コンテンツの流通は崩壊してしまい、著作者にはお金が入らなくなり、わが国のコンテンツ立国は夢と消えてしまいました。
元ネタは金の卵を産むガチョウ (ガチョウだったりニワトリだったりアヒルだったりするようだけど).このアナロジーはもちろんちっとも新しいものではありません.
最終更新時間: 2009-01-04 15:31